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『かもめ食堂』と料理についていろいろ

6月 24th, 2008 — 3:48pm

帰国してから1週間
髪を切り、携帯を買い、新居を決め、買い物に行ってコスメと洋服を買った。その上、本を3冊、映画(DVD)を4本見た。時差ボケが治らず連日夜中の3時頃まで眠くならないので、一人の世界に没頭する時間がたっぷりあるのだ。日本語の活字や音声が頭にぐんぐん染み込んでいく感じも心地よい。せっかくバルセロナ生活で洋書を読むという習慣が身についたので、日本にいても継続したいと思ってはいるのだが、やはり母国語で吸収する浸透度の高さとスピード感はたまらなく良い。

で、昨夜は『かもめ食堂』を見た。

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フィンランドのヘルシンキにオープンした「かもめ食堂」。美味しいコーヒーと、熱々ご飯とシンプルな具で作るおにぎり、いい匂いのするシナモンロール、じゅうじゅう音を立てる網焼きの鮭。そこに訪れる訳ありな(?)人々。ゆっくり流れる静かな時間。少しずつ変わっていく食堂。

映画全体の雰囲気もとても好きだが、小林聡美扮するオーナーのサチエさんがとても良い。小さくて、かわいくて、きちんとしている。食堂の状況がどうであれ、誰が相手であれ、揺らがない。仲良くなってもべたっとすることはなく、距離感をなくさない。でも温かい。サチエさんの言う「いらっしゃい」が“何とも良い感じ”なのは、サチエさん自身が“何とも良い感じ”で、それが一言に凝縮されたのが「いらっしゃい」という言葉だからだ。小林聡美がいいなあ。うまいなあ。


料理の過程
私はなぜか昔から料理に関する小説や映画が好きで(単なる食いしん坊・・・?)、特に吉本ばななの『キッチン』は繰り返し読み強く影響を受けた作品なのだが、サチエさんが料理をするシーンを見ていてその中の一文を思い出した。

具のたくさん入ったオムレツや、美しい形の煮物、天ぷら、そういったものを作れるようになるまではかなりかかった。私のネックは性格のがさつさにあって、ちゃんとした料理にそのことがあれほどマイナスになるとは考えてもみなかったことだった。温度が上がり切るのをちょっと待てなかったりとか、水気が全部切れるより前に作ってしまったり、そんなささいな、と思うことが結果の色や形にきちんと反映して、びっくりした。それでは主婦の夕食にはなれても決してグラビアに写る料理になってはくれない。
 仕方なく私はなにもかもをていねいにやるよう心がけた。ボールをきちんとふき、調味料のふたをそのつど閉め、落ち着いて手順を考え、イライラして気が狂いそうな時は手を休めて深く呼吸をした。(『満月-キッチン2』)

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私はかなり大雑把なので、調味料を入れる順番も結構適当だし、炒めている野菜がフライパンから飛び出たりする。これではダメだぁ、とたびたび反省することになる。サチエさんの素早くでも丁寧で正確な動作を見ていると、見習わなくてはと思う。料理は出来上がりだけではなく、料理に対する姿勢や、作業の過程も大事だ。

気持ちをこめて丁寧に作られた料理には、パワーがある(と私は信じている)。みかげが伊豆までタクシーを飛ばして届けた美味しいカツ丼で雄一が“こちら側”に戻ってきたように(『キッチン』)、サチエさんの握ったおにぎりでみんなが少しずつ元気を回復するように。生の根源になる料理。私もそういう料理を作って、大事な人に食べさせたいと思う。

今夜はスペイン料理にしよう。パエリアとトルティーリャを作り、スペインで買ってきた赤ワインと生ハムをあけて。


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Comment » | @Tokyo, book, cooking, recipe, movie

読書メモ:Something Borrowed

5月 31st, 2008 — 10:47pm

Something Borrowed
Something Borrowed 


この前読んだ本(The SHADOW of the WIND)が過去の因縁、死、恨み等々暗いムード満点だったので、気分を変えて軽めのものを読んでいる。Emily GiffinのSomething Borrowed。

法律事務所に勤める真面目で努力家の主人公Rachelが、30歳の誕生日パーティの夜に酔った勢いでおさななじみの婚約者と関係してしまうところから話が始まる。実はロースクール時代に仲が良く、お互い好意を抱き合っていた二人。一晩だけの過ちでは終わらない。でも結婚式は近づいてきて・・・

『アリーマイラブ』と『ビバリーヒルズ青春白書』(懐かしい!)を足して2で割ったようなストーリー。友情、恋愛、嫉妬、罪悪感等いろんな気持が複雑に絡み合う。30歳という年齢ゆえの結婚、仕事、将来の悩みなんかもあり。設定だけ聞くと唯川恵なんかが書いていそうな感じだけど(唯川恵は1、2冊読んで私には合わんと放り投げた作家・・・)、これは結構共感できるし引き込まれて読んでいる。日本の小説やドラマよりカラっとしているからかなあ。まだ読み途中なので結末は知らない。どうなるか楽しみです。

と書いたのだけど、下記”Something Blue”のアマゾンレビューを見たらあっさり結末が分かっちゃったよ。続きものになっていたのね、あぁ。。。Something Borrowedを読まれる方は読了までSomething Blueをチェックしないことをおすすめします・・・

Something Blue
Something Blue


でもこのストーリーで”Something Borrowed”、”Something Blue”という題名の付け方はなかなか意味深ね。結婚式のSomething fourのうちの二つ。Something Borrowedは友人や隣人との『縁』を表すもの(幸せな結婚生活を送っている友人や隣人から持ち物を借りることにより、その幸せにあやかる)の意味だし、Something Blueは聖母マリア=純潔を意味するもの。ちくりと毒が効いています。

Emily Giffinに関するリンク:WikipediaOfficial site(写真がいっぱいでカワイイ!)、Myspace

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