Archive for 6月 2010


バレエ鑑賞メモ:ロイヤルバレエ ロミオとジュリエット

6月 30th, 2010 — 12:08pm

ロイヤル来日公演千秋楽、そして都さんがロイヤルで踊るおそらく最後の舞台。カメラが何台も入り、会場は当然満席。特別な夜だという緊張感が漂い、ドキドキしながら幕が開くのを見つめた。

都さんはどんな気持ちでこの日を迎えたのか。いろいろ胸に迫る思いはあっただろうが(秋に放送されるというドキュメンタリに期待したい)、踊る都さんの姿はいつものように落ち着いていた。

都さんのジュリエットは、奇をてらったところのない、14歳の恋する少女そのもの!可愛らしくて、キラキラしていて、純粋で、一途で・・・。一瞬で過ぎ去ってしまうが故に貴重で、人生で1番輝いている少女時代を舞台上で生きる都さんの姿を目にして、奇跡のようだと思った。

一つ一つの動きは自然でありながらもセリフが聞こえてくるよう。初めての恋に夢中になって踊るバルコニーのパドドゥも、ロミオと一夜を過ごした後のベッドルームのシーンもジュリエットの心のうちが見えるようで胸を打たれる。特にベッドルームのシーン、「ダメ!行かないで!」って本当に聞こえた気がしたもの。(それなのにマックレーのロミオは意外とあっさり去っていく。ああぁ・・・バルコニーシーンでは恋に落ちた若者の姿に泣くほど感動させられたのに、一夜を過ごすとこうなるのね男って!と思ってしまった・・・)

薬を飲むシーンは、悩み、混乱した末に衝動的に飲んでしまったという感じ。傍らで息絶えたロミオを見つけたときも、音楽のクライマックスに乗って泣き叫ぶことなく、抱きしめて静かに悲しみを受け入れている感じ。最期まで自然で、リアルで、その分悲しくて、これまで観てきたジュリエットが偽物のようにペラッペラに思えたことよ。

ジュリエットという役、ダンサーによって様々なアプローチがあり、苦悩の末に成長(というか老成というか)し、後半は悟りきった大人の女性になるものや、はたまた、登場した瞬間からやたら死の影が色濃く押し出され、最初から最期まで悲劇度120%なものがあったりするが、幾ら恋やら死やら婚約者やら、複雑な事情があったとしても、ジュリエットはあくまで14歳の女の子なんだよね。14歳の少女なりに悩み、考えただろうけど、キャラが変わるほどの変化を遂げる演技にはいつも違和感を感じていたので、都さんのジュリエットはすごく自然で納得感があった。

都さんのことばかり書いてしまったけど、マックレーのロミオも素敵だった。肌の色の白さ(白すぎるほど)や金髪、スラリとした体型は少年ぽさを感じさせて、少女のような都さんのジュリエットとお似合いだったし、美しいラインや高速シェネで魅せられた。マキューシオ、ティボルト、ベンヴォーリオのトリオも良かった。

カーテンコールはキラキラと舞い落ちる紙テープと山盛りの花束、いつまでも鳴り止まない拍手。観客にレヴェランスをした後には、後ろに並ぶ団員やオケにもレヴェランスをする謙虚な都さんが素敵。横断幕は「大成功おめでとう」と、「SAYONARA」の電飾。その安っぽさと場違い感はちょっと笑えたけど、感動的なカーテンコールだった。この空間にいることが出来て幸せでした。

あぁ、TV放映でもう一度観るのが楽しみ。録画して永久保存版にしなくちゃ。

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バレエ鑑賞メモ:ロイヤルバレエ マイヤリング~うたかたの恋~

6月 22nd, 2010 — 11:20pm

すっかり放置気味のブログだが、バレエを観てきた日だけは更新(笑)。今日も簡単だけど感想を。

まず、タマラ・ロホは期待通りのパフォーマンスを見せてくれて満足。ロホは強い脚から繰り出される安定したスーパーテクニックが注目されるけど、私は彼女の女優としての才能を高く買っているのだ。今回のマリー役もとても良かった。恋を知る前の可愛らしさも、恋愛の最中の狂気も、決して大げさな芝居ではないのに雄弁に表現していて素敵。バレエダンサーとしては恵まれているとは言えない若干ぽっちゃりとした身体が、恋や死に無謀に、そして純粋に憧れる若い少女にぴったりだったし。

他の皆さん(なんて言ったら失礼か…苦笑)も悪くなかった。アコスタも頑張ってたし(彼は髭を付けた方が顔がしまって見えて良い感じね)、御者のリカルド・セルヴェラ、馴染みの高級娼婦のラウラ・モレーラも良かった。

ただ、全体的に熱くなりきれないのは、DVDで観たときのインパクトが凄かったから・・・。買って何年も経つのに、あまりに重くて数えるほどしか観ていないDVD。だって、観るとズーンと気分が落ちこむんだもん。ルドルフ役のイレク・ムハメドフも、ステファニーを演じるジェーン・バーンも凄すぎるんだもん!汗や顔色の悪さが、顔の表情がリアルで怖いんだもん!!でもミッツィを大好きなダーシー・バッセルが素晴らしく生き生きと踊ってるから2幕だけは観る。

と言うわけで、ロホを抜かせばDVDの方が点が上なのだが、まあ仕方ないよね。どうしてもこういう演劇性の高い演目は映像で観る方が迫力があるよ。呼吸が聞こえるライブ感はあれど、やっぱり大勢の人に囲まれながら遠く(2階席)から双眼鏡越しに眺めるのは環境として不利だ。 うん、それを考慮すれば全然悪くなかったですよ、うん。

さて。来週は都さんのロミジュリ。気合入れて有休取って行く予定!楽しみ☆

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