バレエ鑑賞メモ:パリ・オペラ座 ジゼル
うーん・・・うーんと、、やっぱり私はアニエス様が苦手のようです。分かってはいたけれど、やっぱりダメだ~と改めて感じた次第。頭から首、指の先までのラインがどうしても気なる。頭が前に落ちているように見えて、何か詰まった感じ。手首が折れて指先が下を向くのも嫌い。伸びやかに見えない。
踊りのセンスも私の好みとは少々違うみたいで、え!?この振りをそう踊っちゃうの!?という箇所もある。表現的にも、感情の起伏が薄い、覚めた感じが物足りなく思える。しれっとした踊り。一流のダンサーなんだろうとは思うけど、私の感性とは合わないのでした。残念ながら。
今日の1幕も得意の『しれっと節』がしっかり効いた踊りで、ジョゼが素敵にモーションかけてもいまいち反応が薄いジゼル。ドキドキ感もなく盛り上がりもなく、恋をしている乙女には見えなかった(もちろん私の目には、です)。好きそうな素振りをしているけど、本当に好きなんかいな?みたいな。若くも見えなかった。
騙されていたことを知った時の狂女ぶりは凄みがあっておぉお!とオペラグラスを構え直したけれど、それまで恋に落ちているように見えなかったため唐突感があるのよね。第2幕の方が良かったです。重力を感じさせない踊りはさすが。安定したテクニックもさすが。
と、ジゼルに関しては若干辛目の評価なのだが、パリオペのすごいところは、その他のレベルが高いところ。
ジョゼのアルブレヒトは、ラインも美しく、踊りも伸びやかで、嫌味のない好感度の高いプレイボーイで、相変わらず完璧で素敵。 まだまだパリオペで踊って欲しいなあ。
ジョシュア・オファルトのヒラリオンも良かった。2幕、ウィリに踊らされ死に追いやられる場面は、クタクタになるまで踊らされて段々踊りが乱れていく演技を見せるヒラリオンも多いけれど、最後の最後まで正確なポジションで美しく踊っていたのが印象に残った。これはパリオペ流なのか?ジョシュア流?いずれにしても良かったです。あんな風にシェネが回れるようになりたい。
そして、今回一番感動したのがマリ=アニエスのミルタとウィリの皆さんでした。
どっしりとした質感ながらフワフワとしたロマンチックチュチュが美しく、ウィリが整然と並んで静止している場面は、光と影のコントラストが西洋画のようにドラマチック。踊りも丁寧で揃っていて美しく(と言っても、私は某バレエ団のように個性すら消して揃うロボット的コールドは好きではないので、あくまで一人一人の個性と意思を感じさせつつ一つの存在として機能する私好みの「揃う」です)、パリオペのコールドのレベルの高さを感じさせられた。
ミルタは出だしで、ヨッコラショという声が聞こえてきそうなぐらい大儀そうに脚を上げアラベスクパンシェをする様子に、ジ、ジロさん?( ̄0 ̄; )?と一抹の不安を抱いたけれど、それ以降はジュテアントルラッセやソデバスクなどのジャンプも着地の音がほとんどせずしっかり大きい身体をコントロールしていたし、手に表現力があり、女王としての貫禄も感じさせる踊りが素晴らしかった。
今回私が泣いたのは、ジゼルとアルブレヒトじゃなくて、ミルタの踊りだったもんね。ウィリがアラベスクで整然と交差した後さっと二手に分かれ、その間をミルタが駆け込んできたところでうるっと。 自分でも何でここが泣きポイントになったのか訳が分からなかったが、ミルタが勢い良く駆けて来た時に舞台の空気がパッと変わった気がした。その印象の鮮やかさに胸をつかれた。これまで何度も観たシーン、何と言うこともないシーンを、ここまで特別なものに変えたマリ=アニエスに感服。
ジゼル自体に全く感情移入出来ずともここまで感動出来るんだから、やはりパリオペはすごい。主役は良いけど他はね・・・というバレエ団であれば映像で見ていれば良いが、パリオペのように主役以外のダンサー、衣装、セット、ライティングを含めた総合芸術として優れたものの場合、やはり生で観なくては!と改めて思う。
長い長いカーテンコールだった。
今日のキャスト表↓
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Category: @Tokyo, ballet 3 comments »
3月 20th, 2010 at 20:29
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3月 21st, 2010 at 02:55
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3月 21st, 2010 at 02:58
なにージョシュアのヒラリオンなんて見てない!うらやましぃ。でも早くアルブレヒト踊るくらいなってほしい。http://bit.ly/aO7wPk