バレエ鑑賞メモ:パリ・オペラ座 シンデレラ
私は基本的にヌレエフ版の振り付けは好きなのだが、シンデレラだけは「現代版?ハリウッド?映画スター?何かな~」と胡散臭く思い、DVDでも見たことがなかった。でも今回は、良い意味で期待を裏切られた。ヌレエフらしい複雑なフォーメーションも、細かくて複雑なステップも、自然にはまってる。コミカルな振り付けも上手い。(もちろん、芸達者でレベルの高いダンサー揃いのパリ・オペラ座だからこそな訳で、コミカルな演技が苦手な日本のバレエ団がやれば目を覆いたくなるような寒いものになるだろうが。)
いや、本当に素晴らしいパフォーマンスだった。キラキラで、美しくて、楽しくて、温かくて、明るくて、よく分からないけどそんな感じ!! DVDも買おうかな、と思った。
今日の日程を選んだのはマチュー・ガニオの映画スターが見たかったからなのだが、彼は期待以上、大満足。映画スターらしい貫禄とオーラがあって、全ての動きから目が離せない。着地の音が全然しない伸びやかなグランジャンプはbravo!クラーク・ゲーブル風の髭も似合ってた。(クラーク・ゲーブルより断然格好良いよ。)
ムッサンも繊細で美しく流れるような動き。身体つきが華奢なので、灰色の衣装に身を包んでいると影が薄くて不幸感が良く出ている。義姉達にいじめられているシーンは本当に気の毒になる。美しく変身した後はスラリとした身体にキラキラのドレスと靴がよく似合い、美人の輝きが全身から溢れて眩しい。
でも・・・全体的に踊りが平坦に見えるのが物足りないんだよなぁ。特に印象に残る踊りがないのよね。だからかな、柳腰の美人が偶然金持ちのイケメンに見初められ幸せになりました、という風に見える。古典的なシンデレラストーリー。もし、ヌレエフが自分の意志で幸せを掴む現代女性(と言っても1930年〜40年代頃だが)を描きたかったのだとしたら、ムッサンはちょっと違うかな、と。
そして、最大の賛辞を送りたいのはドロテ!どちらかと言うとテクニック先行型のイメージを抱いていたので、こんなコミカルな役柄で、いろんな表情を見せられる人だったとは驚いた。一番印象的だったのは、シンデレラの前に階段から降りてきた時の満面の笑み、というかドヤ顔・・・(笑)姐さん、素敵でした。中国の酒場の踊りも妖艶な雰囲気が良かったなー。もちろんテクニックも確か。四回転のピルエットも回っていたような。カーテンコールでも最後の最後まで役柄のままでレヴェランスをしていた。brava!!
一方で、同じく義姉役だったエミリー・コゼットはちょっと物足りない。頑張ってはいたんだけど。コメディエンヌとしてのセンスがドロテにはあって、コゼットにはなかった、ということか。
継母のステファン・ファヴォランも素晴しかった。ポワントも上手いし、面白かった。私の後ろに座ったおばさんは最初から最後までうふふ・・・むふふ・・・と笑ってた。しかし男の人はやっぱり足がデカイね。マチューの膝の上に突き出したフレックスの足がデカっ!これは靴を合わせてみるまでもないだろう・・・、と心の中でツッコミを入れてしまった。
その他のダンサー達もさすがパリ・オペラ座というレベル。コールドも含めた全体的なレベルの高さは世界一だと思う。セットも豪華で良かった。いくら踊りがメインだと言っても粗末なものじゃ興ざめしちゃうものね。カボチャが車に変わるところとか、巨大ゴリラが動くところとか見所満載。
興奮覚めやらぬまま書いてしまったが、本当に良い舞台だったです。カーテンコールの後、閉じた幕の向こうから、ダンサー達の大きな歓声と拍手が聞こえてきた。最終日にこれだけ素晴らしいパフォーマンスをして、踊った側も満足感、達成感があったのでは。
さて、次は一転、悲しみのジゼル。私は20日のマチネ、アニエスのジゼルを観に行く予定。これも楽しみだ♪
本日のキャスト表↓
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Category: @Tokyo, ballet 3 comments »
3月 15th, 2010 at 23:14
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3月 16th, 2010 at 00:15
パリ・オペラ座バレエ 『シンデレラ』の雰囲気がよく伝わってきます♪ RT @satokoms New blog post: バレエ鑑賞メモ:パリ・オペラ座 シンデレラ http://elefantito.net/2010/03/15/6198/
3月 16th, 2010 at 04:34
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