12月 28th, 2009 — 11:53pm
面白かった。すごく面白かった。始まってすぐに泣いていた人がいたし(この人は熱烈なベジャールファンかもしれないが)、映画の終盤では私も含め、多くの人が眼に涙を浮かべ、鼻をすすり上げ泣いていた。
ローザンヌを拠点とするモーリス・ベジャール・バレエ団。ベジャールを敬愛し、ベジャールの作品を踊りたくて集まっていたダンサー達。モーリス・ベジャール亡き後、離れ散り散りになる方がよっぽど自然なことだ。しかし、何とか愛するバレエ団とベジャールの作品を存続させるべく、彼らは必死に戦う。ベジャールが形見として残した言葉、「過去を振り返るな、何があっても前に進め」という言葉を自らに言い聞かせながら。
ジル・ロマンとダンサー達の姿は、嵐の大海原に投げ出された小舟の上で、荒波に飲まれそうになりながらも、必死にオールを漕いでまだ見えぬ大陸を目指す冒険者達のようだった。映画の最後、バレエ団の存続がかかったジル・ロマンの新作は一応スタンディングオベーションで迎えられる。が、それは最初の関門を超えただけのこと。今後も厳しい状況は続くだろう。
普通の人間にはとても背負い切れない程の、多くのものを両肩に背負いながら前に進むジル・ロマンと、ベジャールとバレエを愛し、満身創痍で踊り続けるダンサー達に幸あれ。
うろ覚えだが、心に残る言葉が沢山出てきたのでメモしておく。ジル・ロマンの言葉。
「過去は振り返らない。現在を生きて未来を創る」
「芸術は脆い、芸術は壊れやすい」
「十分に練習してきたから、必ず上手くいく。バレエは君のものだ。守り抜け」
エリザベット・ロスの言葉。
「壊すのはとても簡単、難しいのは構築すること」
そして、ベジャールの言葉。
「バレエ団は個人だ。死と再生を繰り返す」
ドン・キホーテからの一節。
「魔女に幸運を奪われようとも 心と勇気は守り抜く」
来年の来日公演は必ず見に行きます。
オフィシャルサイト
Trailer
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12月 3rd, 2009 — 11:56pm
今回のマリインスキー来日公演、余裕さえあれば毎日でも通って観たいと思ったが、なんせ金がなくて・・・一日だけに絞ろうと思ってキャストを見比べ見比べ、選んだのが今日。だってこの通り超豪華!!!
<オーロラ> ディアナ・ヴィシニョーワ
<デジレ王子> イーゴリ・コールプ
<リラの精> エカテリーナ・コンダウーロワ
<フロリナ王女> エフゲーニヤ・オブラスツォーワ
<青い鳥> アントン・コールサコフ
18:30開演なので会社を定時にあがればギリギリ間に合う時間。が、上司に「所用があるため早退させてください」とお願いし、わざわざ30分早く退社して余裕を持って上野に到着したのだった。幕が上がる前の会場の雰囲気って好きなんだよね。みんなが期待に胸膨らませて待っている感じが。
しかし、開演して驚いたのが、空席の多さ。マリインスキーなのに、このキャストなのに、席は6割埋まっていたかどうか、ぐらい。上の階は特にガラガラ。淋しいし、もったいないなぁ。
で、ヴィシニョーワのオーロラ。予想していた通り、初々しさは全くなく(笑)、貫禄があって姫な感じがあんまりしない。。。でも表現豊かで、まばゆい程に輝いていて、オーラがあって。完全に見せ方を心得ているゴージャスなハリウッド女優のような感じ? 好きかと聞かれたら多分好きじゃないと答えるんだけど、第二幕でパドブレをしながら前に出てくるだけでゾクゾク来るぐらい素敵だったし、余裕がある完璧な踊りで安心して観ていられるし(特に第三幕)、十分満足感はあった。
コールプのデジレ王子も良かった。空中でピンと伸びるのが見えるジャンプが素敵。丁寧だし、着地した時の柔らかさも好き。
コンダウーロワのリラはう~ん・・・美しくて全然問題ないんだけど、いまいち印象が薄かったような。私の中で、リラの精ってもう少し”全体を支配している感”があるのだ。マリアネラ・ニュネスのリラの精のような、姐御な感じ。その点でコンダウーロワはちょっと物足りなかった。
そして、オブラスツォーワのフロリナ王女。実はヴィシよりもオブラスツォーワが楽しみだったの・・・!期待を裏切らず、とてもいい!可愛くて、踊っているのを観ているだけで笑顔になっちゃう。ヴィシより断然姫タイプなので、オブラスツォーワのオーロラが観たかったなぁあああ、と心底思った。
その他、全体的にもとてもレベルが高くてさすがマリインスキーと思った。ソリストがちょいちょいミスをしていて、ん!?と思うところはあったのだが、コールドを含め全員スタイルが素晴らしいし、ワガノワの美しいエポールマンと、柔らかな上体と、完璧なアンデオールが見れて満足。特に、斜め上から観ていたので、アテールでの4番、5番のポジションの美しさに感動。バレエはやはり5番が全てかもしれない・・・明日からまたレッスン頑張ろう。
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